天幕日記

ソロキャンの日々を気ままに綴っています。

古〜いモペッドGET さてキャンプに投入か?!

こんにちわ。見てくださって、ありがとうございます。え〜っ?これでキャンプ?そりゃ無理だろ!私もそう思うんですが、自転車よりは行けそうだし、カブよりはマズイ感じですね。春になったら、装備を軽くコンパクトに見直してキャンプに行ってみようかなとチト思ってます。大昔のモペッド(自転車バイク)でピアジオ社のCIAO(チャオ)という代物です。ヤフオクでお安くGETしてみました。ブランドは憧れのVESPAブランドです。ま、主たる目的は近所の買い物などです。今まで、お買い物とかは自転車だったのが 最近どうも膝痛が出るようになって、やっぱ年ですね。EVスクーターとかも考えたんですが、モダンなのは自分ぽくないかなと、あえて苦難のビンテージモペッドです。

かなりイイ味の可愛いチャオくんです。

ママチャリより少し小さい感じで、タイヤは17インチの2.00サイズ(自転車なみ)重量は40kgくらいです。昨今の原付スクーターは80kgほどあるので半分の車重です。でも、スピードは40km/hくらいしか出ないし加速もひどくトロイ(CVT無しの1速固定)坂道もトロトロなんですが、まあ、こんなんでイイやん。と、思えばなんだか気持ちもゆったりしてきます。所詮人間一人、ちょっとそこまでの移動ならこれで十分。

リアサスペンションもありませんが、シートの下にスプリングが付いてます。自転車同様にシート上下調整もできて、短足の私にはありがたい。コンビニフックも付いてます。

チャオの発売は1967年で2006年の販売終了まで、なんと約40年近いロングセラーモデルです。イタリアの多くの人たちの手軽な足として親しまれていたんですね。概ね60年前の設計思想とは思えないほど、合理性を美しくデザインした当時のイタリアン工業デザインそのもの。よくできた道具に共通する、妙な飾りは無くて機能部品そのものが美しい。

ちなみに、日本が誇るスーパーカブ初号機C100は1958年とチャオより10年も古く、圧倒的に高性能だったので、やはりカブは世界を席巻するに値する乗り物だったんですね。

いかにもヨーロッパ調の垢抜けた感じが良しです。

40年間バイクに乗ってきたので、いろんなバイクを修理して自然と整備知識や工具類は溜まっています。とりあえず、キャブレターとブレーキを分解整備 ネットにはチャオマニアのwebページも幾つかあって、大変参考になります。それに、各パーツが原始的にシンプルで構造が分かりやすいので、おもちゃにするにはもってこいです。キャブはデロルトのフラットバルブと言えば聞こえはイイですが超シンプル。横引き式のスロットル分解整備や、各種ワイヤー類への注油 フロントブレーキドラム内部はサビサビでした。ひとしきり整備して始動してみます。エンジンの調子は良さそうで、暖気後は綺麗に回ります。エンジン始動はデコンプレバーで圧縮抜いて(冷間時はチョーク)、ペダルで走りながらデコンプを閉じればかかります。ま、押しがけをペダルでやってる感じ。エンジン止めるのもデコンプで圧縮を抜くという大胆さ。それにチャオにはメインキーすらありません。誰でも乗って行ってください状態です。盗難防止はハンドルロックだけ。そのハンドルロックの鍵が(紛失で)付いてないのが中古チャオあるある・・・です。ともかくいろんな所が超簡素で、え〜これでイイの?でも調子よく動くよねぇ。一体、今の電子制御満載バイクって何?

ちなみにチャオはバッテリーレスです。ウインカーなどの電装は発電コイルからダイレクト、12vと6vの2種類の発電コイルが組み合わさって振り分けられています。なまじひ弱な6vバッテリー車なんかより電装類の輝度は高いです。こんなバイクにバッテリーって必要なの?と思わせます。

さて、調子よくエンジン回るし/ブレーキは整備したし/電装類もOKだし、なので試走がてらちょっと遠くのタバコ屋までGOしましたが、リザーブ領域がサビだらけでストレーナー詰まりであえなくストップ 結構な距離を反省を込めて押して帰りました。(2時間くらい押しました。簡単な工具持って行けば良かった。会員なんだしJAF呼べば良かった。)

翌日キャブ分解したら内臓の小さなストレーナーはサビ粉でドロドロ、フロート内もサビ粉まじりのガスで、こりゃダメです。早速バイクパーツ屋へストレーナーと透明ホースを買いに行きました。少し乗っただけで、ストレーナーにサビ粉が溜まってます。もう少し暖かくなったら、タンク内のサビ除去(花咲かGとかですね)やらないとダメです。リザーブ領域は特にダメなので、当面リザーブに頼らないガス補給タイミングが面倒臭いです。ちなみにチャオは懐かしの2ストロークエンジンで、かつ混合給油です。(ハァ?2ストっていうだけで絶滅種なのに混合って、お前・・バカ?)

下写真:少しサビ粉が沈殿したメッシュタイプのストレーナーです。が、これでもキャブ側へ少しサビ粉が回ってしまいました。近々濾紙タイプに変更しようと思います。

ストレーナーのおかげで調子よく走ります。エンジン温まるとパイーンという2ストサウンドも軽快で、走りもどことなくグリップ感の薄い なんか雲の上走ってる感じが2ストらしい。でも40km/hくらいしか出てないけど。笑 ブチ回していると、あれ?なんかベルト滑ってる感が出てきました。開けてみたらダルダルに緩んでます。

ベルトの調整機構が泣かせます。3本見えてる10mm(M6)ボルトはエンジンハンガーボルトなんですが、これを緩めて、ベルトがピンと張るまでエンジンを前へズラす! あぁ、理屈上はそれでイイんだけど、農機具じゃないんだし・・・

真ん中のクラッチアウターにはペダル始動用の遠心クラッチと駆動用の遠心クラッチが2段構えで入っています。ここも掃除したかったんですが、インパクトレンチを持ってないので断念、今更ながらインパクト買うしかないか・・・。

エンジンずらしに際して、マフラー固定ボルトも緩めます。自転車モードのペダル駆動はチェーンですが、自転車モードで走るくらいなら押したほうがマシなレベル 笑

で、エアクリーナー外してエンジンとフレームの間に適当な棒(写真はカナヅチの柄)を突っ込んで、テコの要領でグイグイやればエンジンがズリズリと前へ移動します。ベルトがイイ感じに張れたらハンガーボルト締めこんで出来上がり。このハンガーボルトのトルクが弱かったのでベルト緩んじゃったんですね。M6ですが、ちょっと強めのトルクかけておきました。エンジンハンガーなんだからM8くらい使えばイイのに・・。

日本製バイクでは馴染みの薄いスパナ、11mmや13mmを多用、かつ8mmと10mmも使ってくれてます。簡単な車載工具セットを作んなきゃなぁ・・・。

主要部はこれだけです。電装もバッテリーやメインキーすらなく発電コイルから直出し。よってレギュやレクチファイヤーとかも必要ないし、あ、一応CDI点火です。いろんな部品はヤフオクやアマゾンや古いベスパマニアSHOPなどで意外と手に入ります。やばそうな部品はストックに買っておこうかな。マロッシやポリーニのパワーアップパーツすら結構在庫あります。62ccボアアップキット/ビッグキャブ/チャンバーに目がいきます。(いろいろな部品 結構安いんで、散財の恐れあり)

海外のyoutubeにはチャオの動画がたくさんあります。すごい激速改造や、スタントライドやメンテナンスやら、愛されてる感じがします。

これからも、いろんなトラブルは必至なんでしょうけど・・・ちょっとそこまでの、お出かけが億劫でなくなりました。さして用もないのに、お散歩にも出かけたりします。

何よりも、この味は昨今のスクーターでは得られない風情だと思います。

次回も、よろしくお願いします。