天幕日記

ソロキャンの日々を気ままに綴っています。

妻との欧州旅行 <Vol.8:離島めぐりが面白い ベネツィア>

こんにちわ。見てくださって、ありがとうございます。だらだらブログ作っていたら年が明けてしまいました。こうやって振り返りながら作っていると、まだ記憶が鮮明なうちに書き留めておくのは良い記念になるなと思います。写真も整理できるしブログならでわのメリットですね。

さて、今日はミラノに別れを告げ、ベネツィアへ向かいます。昨日のフィレンツェと同じ、ミラノ中央駅から電車で出発です。私たちが乗るのは、右側のトレニタリア/フレッチャロッサ、左側の濃い赤の車両はイタロで、うさぎのマーク。日本だと鉄道会社ごとに路線も駅も別ですが、イタリアは数社の鉄道会社が同じ線路や駅をシェアして使っています。JRと西武線が同じホームと線路を共有って感じでしょうか?日本人からすれば不思議な光景です。 隣のイタロもベネツィア行きで出発は5分違い。そんなんでイイの?

フレッチャロッサの車内はこんな感じです。対面シートになっていて、真ん中に小さなテーブル付き。USBポートもあって豪華です。イタロはナポリから帰りに乗ったんですが、日本風で横並びの席でした。トレニタリアと比べてイタロの方が全般的に安いです。また、日本から予約する時に、同じ経路と鉄道会社でも時間帯によってかなり値段が違います。よって、旅程と時間と価格で乗るやつをチョイスする感じです。しかし、何でもネットで予約が取れるって、昔では考えられなかったですね。

快適に走っていたのですが、あれ?途中で止まってしまいました。 車内の掲示板にインフォメーションが出て、どうやら人身事故みたいでボローニャ経由(一旦南に下ってV字型の迂回)で迂回するから150分遅延になるとのこと。今日のベネツィアでの予定が2時間半も削られます。うーん。(インフォメーションの翻訳もグーグルレンズ大活躍)

軽食を全員に配ります。というインフォメーションが出て配られたのがコレ。その後、遅延に対する賠償請求とかのやり方とかもインフォメーションされましたが、ま、仕方ないといえば仕方ない。

ベネツィアへ渡る長い橋の上です。

ベネツィア駅到着 目の前がすでに水上バス乗り場で混雑しています。私たちのホテルは、ベネツィアで一番の名所サン・マルコ広場(サンマルコ大聖堂)からすぐのロケーションです。まずは、サン・マルコ広場行きの水上バスに乗ります。水上バスは色々な路線があって、行先や切符の買い方とかのインフォメーションは色々看板が出ています。が、看板の書式や情報が統一されていないので、逆に分かりづらくて混乱しました。

ベネツィアはこんな地形です。赤いポイントマークが多い島がベネツィア本島で、本土から長い橋を渡ったところがベネツィア駅 自動車もここまでは橋で来れますが、島内は自動車は走れません。道もおそらく自動車が走れないくらい細くて迷路のように入り組んでいます。本島の中央をS字に流れているのがカナルグランデと言われる太い運河で、水上バスのルートになっています。細い運河が枝葉のように分かれて、本島の中を毛細血管のように走っています。細い運河は有名なゴンドラのテリトリーです。サン・マルコ広場は赤いポイントマークが重なってるあたりです。また、翌日は本島の上に位置するムラーノ島や、右上隅のブラーノ島へ離島めぐりに出かけます。ベネツィア空港は、真上で少しグレーになっている部分です。ベネツィア駅とサン・マルコ広場は徒歩だと1時間ほどの距離です。ベネツィア自体が島で、周りにもたくさんの島があるんですね。下側の細長い島は、リド島で お金持ち向け超高級リゾート島になってるとか。

サンマルコ広場行きの水上バスに乗りました。前方の橋は珍しい木製の橋で観光名所のひとつです。たくさんの観光客が橋の上にいます。水上バスは20分ほどですが、細い運河を行くゴンドラや、運河に面した お金持ちの邸宅や教会、それだけでもベネツィア観光した気分になれます。

サンマルコ広場に近づいてきました。茶色い塔が立っているところです。わーい、ゴンドラだぁ。(でも、ゴンドラって結構料金高いみたいです。)海沿いなので、11月ですから結構寒いです。

船上で振り返ると、サンタマリア デラ サルーテ聖堂 どこ切り取っても雰囲気良くてカッコいいですね。

泊まったホテルは、こんな細い路地に面しています。ベネツィアは細い路地が至る所にあって、グーグルマップが無いと絶対に迷子です。携帯無い時代の人はパンくずでも撒いてたんですかね?

ホテルの入口です。フロントに一人、面白い日本語をかなり上手に話すお兄さんがいました。小さな古びたホテルですが、サンマルコ広場から徒歩2分って言ってもイイくらいの贅沢なロケーションです。

予約の時の部屋写真を見て、うっわ この部屋は?(笑)って思ったんですが、やりすぎなロココ調の部屋です。ま、こういうのも面白いかなと思って予約してみました。古びて、ちょっと煤けてるので、モダンな清潔好きな人にはダメかもしれません。私も妻も30年ほど前に東南アジアに住んでいました。その頃、タイ/インドネシアの僻地のサバイバル旅行をさんざんやってたので、ボロいホテルは全然大丈夫なんです。

お散歩と夕食に出る前に、たばこを用意します。いつもはパイプなんですが、さすがに旅先ですし 手巻きタバコセットで今回は対応しました。タバコ葉はパイプ用で、少し刻みが大きいので、左下の黒いグラインダーで細かく刻みなおしてローラーで巻きます。巻紙やフィルターやら、結構な荷物です。

迷路のようなベネツィアの裏通りは、軒並み楽しいお店屋さんです。色々見ながら、ブラブラしながら、目に付いたトラットリアへ入りました。妻はワイン好きの友人から勧められてた【ヴァルドッビアデーネ プロセッコ スペリオーレ】をご注文 プロセッコはベネツィア近郊が産地のスパークリングワインの一種で、とてもフルーティなお味です。夫婦揃って お酒は強くないんでちょうどイイ サイズです。

う〜ん、すっきりとフルーティで美味しくて飲み易いです。

さて夕食メニューは、島ですから当然シーフードイタリアン!(お前、ナポリでも海鮮ガツガツ食ってたな。)へへへ、またまた魚介のフリットだよ~ん。何種類かの違ったエビがゴロゴロで超うまい!!足も頭もバリバリ食べる!それとシーフードのスパゲティ、これがトマト味じゃないオイルなやつで海味満点、これもイイ〜!妻はあっさりポルチーニ茸のリゾット 最高に満足でした。

早朝とは言え 7時頃なんですが、朝もやのかかるサンマルコ広場を妻と散歩です。昼から夜にかけては人/人/人ですが、朝は ほとんど貸し切り状態です。ホテルのロケーションって大切ですね。(そういえば、ローマのスペイン広場も貸し切りだった。)

散歩から帰ると、ちょうど朝食の時間でした。実は今回の旅で朝食付きは、ここベネツィアのホテルだけなんです。標準的な朝食、ロケーション良し、部屋はちょっとヤレてるけど それなりに面白い、狭いけどエレベータあり、シャワーはお湯が出る。で、一泊のお値段が安くて、このホテルはお値打ちだったと思います。

朝食を済ませて、さっそく島めぐりへ出かけます。船付き場は北の波止場になります。グーグルマップでは徒歩20分くらい。まだ人の少ない小道を散策しながら波止場をめざします。細い運河が網の目のようで、可愛いらしい小さな橋が随所にかかっています。浮かんでいる船は何かの運搬船で、自動車は通れないので こうした船が輸送手段になっています。

日中や夜は観光客がワサワサとあふれているので、こんなフォトジェニックな感じは なかなか巡り合えませんね。

うーん、グーグルマップくん大丈夫かな?と疑いだしたころ。

ポンと北の波止場に到着です。わぁ、ガスってて何も見えない。こんな中を船で行くの? 後ろに見える切符売り場で、ムラーノ島/ブラーノ島への往復チケットを購入して船に乗り込みました。

ムラーノ島到着です。ここは、ベネツィアングラスの産地です。もちろん本島にもたくさんのガラスショップがありますが、どうせなら産地見たいですよね。島の真ん中の運河にそって軒並みガラス屋さん。

お天気もバッチリになってきました。

ガラスショップには いくつかパターンがあって、いかにもお土産物感の強い店や、

伝統技法を使って動物とか人物とかを凝った造りで作ってる店や、

わぁ、金魚が入ってる。 どうやって作るんだろう? こういったお店も楽しいのですが、

イイなぁ と思うのは、アーティスティックなデザインや技法を凝らしたモダンガラスのお店です。ちらほらと、こうしたカッコいいショップがあって見ているだけでも飽きません。

妻は、気に入ったコップを買いました。また、実家の母親用のお土産もモダンなお皿にしました。

さらに、別のショップは かなりアバンギャルドなデザインモノで、妻は硝子のアクセサリーをGETしています。妻の隣の女性は、デザイナー兼、硝子職人兼、ショップオーナーさんです。このデザイナーさんの作品は、どれもこれも個性的で魅かれる作品でした。おそらく一品ものだと思います。こういう、デザイナーショップはムラーノ島ならでわです。

お昼まで、ムラーノ島のガラスショップ巡りをして、お待ちかね?の昼食です。へへへ、俺、、このままエビになっちゃうかも。妻はジェノベーゼソースのフェットチーネです。妻はレンタル菜園でバジルをドッサリ栽培して自作のジェノベーゼソースを作っているのですが、本場イタリアのジェノベーゼソースとの違いを知りたかったようです。でも、私が食べても妻のジェノベーゼソースは殆どイタリアの味になっていると思います。これで、妻も自信付いたみたいです。 隅っこに映った黄色いムラーノグラスもなかなかオシャレ。

私が頼んだのは、例によってフルッタ デ マーレ(海の果実)王道のトマト味です。が、何人前ですかコレ?4人くらいでつっつくやつでしょ?このサイズ。それとも私が海鮮好きと知っての事ですか?

さすがに、テーブルにドンと置かれたときは 無理!って思ったのですが、あまりの美味しさに完食してしまいました。妻にも少しあげたけど。満面の笑みって、こんな感じ?

実際のガラス工房を見学したり、腹も好奇心も物欲も満たして、次のブラーノ島へ向います。

ブラーノ島は、ビックリするほど可愛いらしい家々が並んでいます。カラフルに塗り分けられた家は、昔、漁師だった旦那さんが 海から帰ってきたときに 自分の家がすぐに分かるように、目印として家を塗ったことから始まったとか。色合いも良く、とてもフォトジェニックな街並みです。

ガラスのムラーノ島に対して、このブラーノ島はレース編みが有名です。レースのお店が多く、すごく立派なウエディングドレスなどが展示されていました。

散歩道の終点には小さな教会の広場 イイ感じです。

ベネツィア本島は ちょっと観光化されすぎで、ガイドブックの見どころは あまり回らなかったのですが、島めぐりはとても面白い経験になりました。

終日ムラーノ島/ブラーノ島で過ごして、夕暮れの船で帰路につきました。夕日をバックにした島影がとても綺麗です。旅情を感じます。

翌朝は、空路でパリへ移動です。飛行機のチェックインもあって、かなり早朝のチェックアウトです。サンマルコ広場の波止場から空港への直行水上バスが出ているので、船で空港まで行くつもりです。もう一つの空港へのアクセス方法は、水上バスで一旦ベネツィア駅へ行って、そこから空港行のバスで行く方法です。

早朝すぎて、切符売り場は無人です。たまたま、ドアから出てきたお兄さんがいたので「空港へ行きたいんだけど、どの切符買えばイイの?」「空港行くの、じゃあコレだよ。」と自販機のボタンを操作してくれました。イタリア人、親切です。

船の出航時間は前日にチェック済みです。船が到着、乗ろうとしたら「あ、この切符 違うやつだよ。船会社が違うよ。」「えっつ?乗れないの!」うーん、確かに船の色も違うし、空港まで結構距離あるのに、なんか切符安いなとも思ったんですが・・・

お兄さんが買ってくれたのは、ベネツィア駅行きのチケットだったんですね。空港直行なのか聞けばよかったんですが、夜も明け始めてきて焦りもでてきます。波止場の切符売り場にも係員が出勤してきて、乗り場を聞くことができました。

ベネツィア駅へ向かう水上バスに乗りました。でも、来た時に乗ったやつとは航路が違います。海上でもグーグルマップって使えるんですね。乗った船の航路が駅へ向かっているのを確認して一安心です。

ベネツィア駅の脇からバスに乗車。空港直行リムジンとかは無いみたいで、普通の路線バスでの終点が空港ってだけです。よって、色んな停留所に止まるので、ちょっと不安です。飛行機間に合うんかいな?

かなり早朝から出発していたので、飛行機には余裕で間に合いました。イージージェットってググったらイギリスの航空会社でした。ベネツィアからパリまでは2時間ほどですが、人間だけだと6000円、大きなトランクをあずける場合は荷物代が8000円で、はぁ?人間より荷物の方が高いんかい!欧州はEU間の移動はパスポートもいらなければ、運賃も安いです。さぁて、いよいよパリへ! 洗練されたパリの空気も素敵です。もちろん妻はパリも初めてです。そろそろ、旅も終盤にさしかかってきました。

次回も、よろしくお願いします。