天幕日記

ソロキャンの日々を気ままに綴っています。

武骨感満載!冬のオトコのソロキャンに、中国製灯油コンロの運用と考察

今週のお題「キャンプ」

こんにちわ。 見てくださって、ありがとうございます。昨2021年冬シーズンからはメインコンロは小型ウッドストーブ、サブでアルストというスタイルになりましたが、その前の5年間以上、当時の私の冬キャンに欠かせないマストアイテムがコレでした。写真見て何コレ?って思う人多いんじゃないですか? コレは、アマゾンとかヤフオクで売ってる中華灯油コンロです。価格は激安、小さい方が2,000円以下、大きい方が4,000円以下くらいです。アマゾンでコンロ系を徘徊してて見かけた人いるかもですね。火力は結構強くて、写真の8インチスキレットで煮たり焼いたりは全く問題無しでした。トロ火も得意なので炊飯もバッチリ!

【注意!】お子様連れファミキャン、きちっとした道具の好きな方には、まったく向かない道具だと思います。(まあ、灯油くさい/何の安全装置も無い/熱くなるので火傷が心配)少々くさいのや、危なっぽいのも使いこなせる男ソロキャン野郎で、お願いします。

元の色は、中途半端な緑色で雰囲気でないので缶スプレーで黒く塗って、それっぽいステッカーで盛ってあります。タミヤカラーの軍モノ色も似合うでしょうね。アマゾンの商品レビューの代表選手、「作りの悪いブリキのオモチャ」「ひどい代物」「爆発の恐れあり、非常に危険」「やはり中華はダメ」。よく分からずに買ってしまったら、こうなります。私は、この灯油コンロを使ってみてとても良かったので、今では大/小 二つ持っています。(もし、この記事を読んで使おうと思う方には、正しい使い方も知って欲しいです。分からずに使うと危険な場合があります)

テント内は基本火気厳禁ですが、最近は大型テントに薪ストはもちろん、灯油ストーブを入れる人も多いようですね。もちろんフロアレス幕限定です。この中華灯油コンロは構造的には灯油ストーブと基本同じです。写真のようなアタッチメントを上にポンと置くだけでストーブになります。アタッチメントを外せば、調理用コンロになります。私は冬は大きめのワンポールの中で使っていました。早朝の幕内温度マイナス7度くらいを15度くらいに上げることが出来ます。起きた時にシュラフの中から、ゴソゴソ点火してシュラフの中で20分ほど待てば、幕内はホカホカです。一度、小さなテント(ティピノヴァ)で実験したら、灯油臭と酸欠っぽい感じ、急激に暖かくなりすぎ、マジに火災と一酸化炭素中毒の恐怖を感じました。小型テント内では使わないでください。

昔の石油ストーブに馴染みのある人なら、すぐ分かると思います。右側部品のロープ状の束が芯になります。芯の入ったプレートの真ん中にギザギザのノコギリみたいなのが見えますが、これが左の部品と組み合わさって、調整ノブを回すとギアがノコギリ状のパーツを上げたり下げたりして、パイプ状の筒の中の芯を出したり引っ込めたりするようになっています。大手メーカーの灯油ストーブと違って、構造が思いっきり簡略化されているのと中華クオリティのせいで悪評につながっています。(上写真は大型で10本の芯、小型は6本の芯になります。大型は芯数が多いのでパワーがあります。)

【必ずやらなければならない調整のポイント!】

芯の出方を揃えます。一番上に芯を出した状態で、芯の出具合が8mm程になるように調整します。芯を無理やり引っ張り出すだけです。(ペンチいるかも)出しすぎたら逆側を引っ張って短く調整。揃ったと思ったら穴ギリギリまで芯を下げて不揃いがないか確認します。芯を8mm以上に上げるとパワーが強まりますが、出しすぎるとススが出たり、下げ切った時に消火しなくなってきます。芯の出し具合を長くするのは、十分に慣れてから少しづつ調整して見てください。芯は灯油で湿っていた方が、まとまりが良く調整しやすいので、あらかじめ少し灯油をたらしておいても良いです。これをしっかりやらないと、まともに使えず、アマゾンレビューの悪評のようになります。

【芯が抜けてしまった時の修理のコツ】 

調整中に、まれに芯を引き抜いてしまうことがあります。そんな時は、柔らかい銅線を40cmほど用意して、真ん中で折り曲げます。これを芯のパイプへ入れて下側へ出し、折った銅線の間に抜けた芯を挟み込んで、引っ張り上げます。(針の糸通しの原理)

上写真はキレイな燃焼状態です。芯から気化した灯油ガスが内筒にあいた小さな無数の穴から吹き出すように青く燃焼しています。底の方に黒い丸いのが見えますが、これが芯の頭です。芯は黒く焦げていますが、灯油を気化させるのが役目で芯自体が燃えるわけではありません。灯油が無くなって空炊きになると芯が燃えて短くなてしまうのでその時は、また調整します。たまに黒く焦げすぎた所をハサミでカットするとイイ感じのメンテナンスになります。実戦投入の前に、自宅の庭などで十分練習してください。灯油の持ち運びや給油のために燃料ボトルも必要になります。(私の場合、冬のソロキャン1泊で大型使用時は1Lボトル使う感じ、暖房多めだと、もう500cc追加、燃費もイイし灯油は安いので、とても経済的でした。)

【着火のコツ】 

大手メーカーの灯油ストーブのような着火装置はついていません。上写真、上側の溝(内筒と外筒の隙間)から、火のついた長い着火棒を入れて、芯に直接点火します。 着火棒は同梱されていますが(筆みたいなやつ)、なければ自作。出来るだけ全部の芯に点火したいですが、無理して全部の芯に点火しなくても、芯から芯へ燃え移っていずれ全部の芯が着火状態になります。

【絶対やってはならないこと!】

●長時間の暖房運用は本体がかなり熱くなります。私の経験では連続は3時間くらいをめどに、少し休ませます。

●消火はノブを回して芯を下げ切るのですが、熱くなってると消えづらいので、ついつい吹き消してしまいます。その際、いったん消えた気化ガスに熱で際着火すると「ボン!」と小爆発になります。吹き消す場合は長めの火吹棒を使うと安心です。

●火がついたままの給油厳禁!私は熱くなった本体に灯油をこぼしてしまい、それが瞬時に気化し、引火して結構ドカンと爆発炎上。幕内でこれをやった時は、心臓が縮みました。

●消火は気化ガスの臭気が強いです。出来れば幕外へ引きづり出して消火が良いです。私は臭気に慣れちゃって幕内でやっちゃってましたが、せめて幕の入り口を開けましょう。

●給油は7分目くらいまで、灯油が入った状態で揺らすとこぼれるので、撤収時は必ず灯油を抜きましょう。

●一酸化炭素警報機使って、こまめな換気はくれぐれも!私はテント入り口の裾を少し開けて使っていました。それでも十分暖かい。冬でもロンT1枚で過ごせるくらいです。

 

バイクに積載するときは、火消し缶の中に入れて荷物の脇にくくりつけていました。重量は小型が1,850g大型が2,325gなので、徒歩キャンだと考えものですがバイクならOKだと思います。アルストや灯油ランタン同様、音のしない風情が楽しめます。調整して、メンテして、正しく使えば、この子はとてもイイ道具です。武骨系のソロキャンには、なかなか似合いますね。灯油ランタンと合わせて、燃料を統一できるのも良しです。

次回も、よろしくお願いします。